【おもしろ韓国語講座 #035】 안습(泣けてくる)
2006年 06月 01日
でも、これって、あまりにも教科書的ですよね?これをもう少し自然な、というか、もう少し感情を込めて言う場合、눈물이 난다(ヌンムリ ナンダ:涙が出る)という表現がピッタリです。映画のラストシーンで思わずホロリときてしまったら、「난 마지막 장면을 보고 눈물이 날 뻔했어(ナン マジマッ ジャンミョヌル ボゴ ヌンムリ ナル ポネッソ:私、最後のシーンを見て涙が出そうになっちゃった)」。何となく、슬프다を使うよりも、そのときの状況がよく伝わってくる感じがします。
さて、この「悲しい」を意味する新しい表現、「안습(アンスプ)」ということばが、最近若い人たちを中心に広がってきています。안습とは「안구에 습기치다(アングエ スッキチダ:眼球が湿る)」の안(眼)と습(湿)の2文字に省略したことばです。「湿る」ということばからもわかるとおり、「涙がポロポロこぼれ落ちる」のではなく、「目にうっすら涙が浮かぶ」といったニュアンス、つまり「ウルウルしてしまう」とか、「泣けてくる」といった意味で使われます。
さきほどの映画のラストシーン、안습を使うとこんな表現になります。「마지막 장면을 보니 나도 모르게 안습......(マジマック ジャンミョヌル ボニ ナド モルゲ アンスプ:ラストシーンを見たら、思わずウルッときちゃった)」。どうです、何となく使い方がわかりますか?
この안습の類似語に、안폭(アンポク)や안쓰(アンス)があります。안폭は안구에 폭풍우(アングエ ポップンウ:眼球に暴風雨)、안쓰は안구에 쓰나미(アングエ スナミ:眼球に津波)。ウーン、こうなってくると、もう泣けてくるとかいうレベルじゃなくて、涙がボロボロ流れ落ちてくる、といった感じがしますね(笑)。
さて、昨日はサッカーで、日本代表がドイツ代表とアウェーで評価戦をおこない、高原の2ゴールもあり2-2で引き分ける大健闘を見せました。僕はインターネットで翌日に結果を見ましたが、日本代表の活躍に思わず안습してしまいました(ウソです)。
本番でも、日本列島を感動で안습の渦に巻き込んでくれることを期待しましょう!