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在韓駐在員の現地リポート


by nazdravie
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【おもしろ韓国語講座 #045】 꼬시다(ナンパする)

大阪で有名な橋のひとつに「戎橋」というのがあります。建築学的に貴重なわけでもなく、かといって歴史的に重要なわけでもない、道頓堀川という(最近はかなりきれいになったようですが)ドブ川にかかる小さな橋ですが、大阪に住んでいる人でこの橋を知らない人はいないくらい、有名な橋です。

この「戎橋」、おそらく大阪以外の人でもよくご存知の方はいると思います。「道頓堀」でピンときたかもしれませんが、「ひっかけ橋」あるいは「ナンパ橋」と言えば、だいたいおわかりいただけるのではないでしょうか?

女の子を引っ掛けに来る男たちが集まる橋で、ここを女の子だけで通り過ぎて、誰からも声がかからなかったら、そのコは女ではない、という冗談がまかり通るほど、ナンパで有名な橋です。それ目当てで訪れる女の人もいるくらいです。

かなり長い前置きとなりましたが、強引に本題につなげていきたいと思います(笑)。はい、今日のテーマは「ナンパ」です。もちろんナンパは大阪の専売特許ではなく、韓国でもナンパは日常茶飯事におこなわれています。その昔は「오랜지족(オレンジジョク:オレンジ族)」とか、「야타족(ヤタジョク:ヤタ族)」なんてのもありました。

どちらも韓国における現代的な「ナンパ文化」の先駆けと言われていますが、야타족はことばどおりに、高級車やバイクに乗った若い男が、道を行き交う女性に「야 타(ヤ タ:おい、乗れよ)」と声をかけたことに由来するといい、오랜지족はそうした男女の多くが、当時髪の毛をオレンジ色に染めていたから、そう呼ばれるようになったそうです(오랜지족は、男性が女性にオレンジを手渡しながら声を掛け、女性がそれを受け取れば交渉成立、というルールがあったことに由来する、という人もいます)。

やっと本題です。韓国語で「ナンパする」にあたる表現はいろいろありますが、代表的なのは「꼬시다(コシダ)」「작업 들어가다(ジャゴ ドゥロガダ)」そして「낚으러 가다(ナグロ ガダ)」あたりではないかと思います。꼬시다と낚으러 가다は、不特定多数を対象に話すときによく使われ、작업 들어가다はある特定の人を指すときだけ使われるのが一般的です。

例えば、江南に行って「(具体的にはわからないが)誰かをひっかけに行こう」という場合、「이쁜 여자 꼬시러 가자(イップン ヨジャ コシロ ガジャ:かわいい子ナンパしに行こうぜ)」とか、「오늘 이쁜 여자 낚으러 가자(オヌル イップン ヨジャ ナグロ ガジャ:今日かわいいこ引っ掛けに行こうぜ)」などと言います。

一方、特定の女の子を引っ掛ける場合は、작업 들어가다をよく使います。直訳すると「作業に入る」つまり「仕事に取り掛かる」ということです。もちろん、ここで言う「作業」や「仕事」とは、女の子を引っ掛けること(日本語としては「手を出す」のほうがしっくりくるかも)を言います。「야, 너 걔한테 벌써 작업 들어갔어?(ヤ ノ、ゲハンテ ボルッソ ジャゴブ ドゥロガッソ?:お前、もうあのコに手を出したのか?)」といった具合です。街中で女の子をナンパしよう、というときにふつう작업 들어가다は使われません。

꼬시다と낚으러 가다は、작업 들어가다の意味でも使えます。「걔를 좋아한다면 한 번 꼬셔 봐(ゲルル ジョアハンダミョン ハンボン コショバ:あのコが好きなら、一回アタックしてみろよ)」といった感じです。

ちなみに낚으러 가다の原型は낚다(ナッタ:釣る)。つまり、女の子を釣りに行くという意味。すごくダイレクトな言い方ですよね。でも、釣るより一度は釣られてみたいと思うのは、僕だけでしょうか?(笑)
by nazdravie | 2006-08-28 00:31 | おもしろ韓国語講座