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在韓駐在員の現地リポート


by nazdravie
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【おもしろ韓国語講座 #049】 노가리 까지마(つまらんことを言うな)

どうでもいいことをいつまでもペラペラしゃべる人って、結構いますよね(えっ、僕?)。大したことでもないのに、あることないこと、とにかくヒマさえあれば口が動いている人。最初は聞いていて楽しいけど、そのうちウザったくなってきて、だんだん話が大げさになっていって、「アタシの家は大阪城やねん」(上沼恵美子・談)なんてレベルまでいっちゃったり。そんな人が数人集まって話していると、もう頭がクラクラしてきます。

そんなとき、韓国ではふつう「조용히 좀 해(ジョヨンイ ジョム ヘ:ちょっと静かにしたら?)」、「입 다물어(イプ ダムロ:黙れ!)」、あるいは「시끄러워(うるさい!)」などと言って、相手の話を遮りますが、これじゃぁちょっとおもしろくありません。代わりに「노가리 까지 마(ノガリ カジマ)」なんて表現を使うと、もっとウィットに富んだ楽しい会話になること請け合いです。

「노가리(ノガリ)」は「スケソウダラの幼魚」のことで、よく居酒屋のおつまみなんかで出てきます。そして「까다(カダ)」は「(雛を)孵す」といった意味です。つまり直訳すると「スケソウダラが産卵する」。スケソウダラはたくさんの卵を産卵しますが、それを口数が多いことに例えて「ベラベラ話す」という意味で使われるようになったとか。

ただ、この表現、ただよくしゃべるという意味よりは、ありもしないことを話す、ウソを並べる、といったニュアンスが含まれています。それこそ、上にある「アタシの家は大阪城」云々というのが、まさに「노가리를 까다(ノガリルル カダ)」ということになります。

あっ、あとこの表現。どちらかというと、何人かで話している状態を指して「노가리를 까다」というのが一般的で、ひとりでベラベラしゃべっているときは、あまり使われないみたいです。ま、ケース・バイ・ケースでしょうが。

漫才で、大ボラをこく相方に「なんでやねん!」、「んなわけないやろ!」「じゃかましいわい!」なんてツッコミを入れるとき、韓国語の「노가리 까지 마!」はピッタリかもしれませんね(笑)。

ところで、最初のほうで触れましたが、노가리は호프(ホプ:韓国式居酒屋)では定番のおつまみです。運ばれてきた노가리を割きながら話は弾み、そのうちみんなを噛みながらジョッキを上げて「乾杯!」。これが正しい韓国での生ビールの楽しみ方です(^^)

こんな話を書いていると、だんだんビールが飲みたくなってきた……。
by nazdravie | 2006-11-22 23:24 | おもしろ韓国語講座