アシアナ航空・新ロゴの秘密
2007年 01月 28日
釜山ではレネー・ゼルウィガー主演の「Miss Potter」という映画を見てきました。今月はデンゼル・ワシントン主演の「デジャヴ」に続き2本目。例年、ビデオも含めて年に2~3本しか見ない僕にしては、驚異的なペースです(笑)。それはそうと、「デジャヴ」といい「Miss Potter」といい、日本では洋画の開封がちょっと遅いのは何故でしょうか?
好みの問題でしょうが、内容は「デジャヴ」より「Miss Potter」のほうが100倍よかったです。もともとハリウッドのアクション系映画は好きじゃない、というのもありますが、この映画は役者さんひとりひとりの味のある演技、またスクリーンに広がる美しい田園風景などなど、見どころもたくさんです。そして、ピーター・ラビットの作者・ビアトリクス・ポターを通じて当時の女性の地位や、ナショナルトラストについて、改めて考えてみるよい機会になりました。出番は決して多いほうではありませんでしたが、レネーの相手役・ユアン・マクレガーの演技がとても印象的でした。
さて、本題。
釜山で、アシアナ航空に勤める友だち(スッチーではありません。男性です^^)と飲んだんですが、そのとき、アシアナの新しいロゴマーク(上の赤い「>」マーク)について、面白い話を聞きました。このロゴ、正確には「錦湖(クモ)・アシアナグループ」のものですが、僕ははじめ、「アシアナ(Asiana)」の頭文字(A)をもじったものだと思っていました。ところが、この友だちに聞いてみると、実はそうではありませんでした。
これは、2本の線が交わる様子を表しているそうです。対外的には「錦湖アシアナグループ」と「顧客」、内部的には「錦湖」と「アシアナ」。「会社とお客様」はよくわかりますが、なぜ「錦湖とアシアナ」なんでしょうか?
アシアナ航空は、石油化学や運送業などを持つ総合財閥・錦湖グループが作った会社です。錦湖グループは、もともと韓国南西部の全羅道にルーツを持っていますが、この地域は当時全国的にも発展が遅れており、また飛行機を利用する人も、首都圏や、釜山を中心とした慶尚道の人たちが多かったので、あえて全羅道のにおいのする「錦湖航空」という名前にはしなかったんだそうです。
また、洗練されたインターナショナルな企業イメージが定着したアシアナと、そのアシアナを創成期から資金面などでずっと支えてきた他の錦湖グループ企業。同じグループとはいえ、両者の関係は決して「円満」というわけではなかったようです。
そんな話を聞くと、ふたつの線がひとつになるこの新しいロゴが、またちょっと違ったふうに感じられませんか?