【おもしろ韓国語講座 #023】 잘 났어(すごいね)
2006年 02月 07日
この잘 났다(ジャルラッタ)は、ほかにも「야, 너 잘 난 척 하지 마(ヤ、ノ ジャルラン チョク ハジマ:おいおい、自惚れるなよ)」というのもよく使います。さて、この잘 났다ですが、もともとのかたちは、잘 나다(ジャルラダ)、分解すると잘(ジャル:よく)+나다(ナダ:産まれる)。あわせると「立派に産まれる」とでもなるんでしょうか。転じて「立派だ、すごい、偉い」といったニュアンスで使われるわけですが、総じて反語的、つまり皮肉っぽく使われることが多いようです。ですから、本当にすごい、偉い、と思ったときに使い方を間違えると大変です。そんなときは、「훌륭하네요(フリュリュンハネヨ:素晴らしいですね)」とか、「대단하시네요(デダナシネヨ:すごいですね)」と言うのがよいですね。
ちなみに、このと同じ意味で使われるものに팔뚝 굵다(パルットゥッ グッタ)というのもあります。팔뚝は腕のことで、굵다は太いという意味。合わせて「太い腕」ですね。なぜ太い腕が「自惚れる」といった意味で使われるようになったのか、そのあたりはよくわかりませんが、インターネットで調べてみると、いろいろな説が飛び交っています。中でも傑作だったのは、本来は「腕」ではなく、男性のシンボルだったというもの。니 좆 굵다(ニ ジョッ グッタ:お前のxxxはでかい→自惚れる)……とても日本語にはできないですよね。さすがに韓国でも、なかなかストレートにそんなことが言えないからか、「それ」を遠まわしに「腕」に比喩したとか。
ついでにもうひとつ。意味は違いますが、잘 났다と同じような語源で役に立つ表現に、잘 생겼다(ジャル センギョッタ)というのがあります。分解すると잘(ジャル:よく)+생기다(センギダ:生ずる)で、これが合わさって「男前だ、ハンサムだ」という意味になります。こちらのほうは、専らよい意味で使われます。似たような語源なのに、使われ方に随分と差があるのがおもしろいですね。