【世界遺産探訪 #003】 バンスカー・シュティアヴニツァ(スロバキア)
2006年 04月 04日
ペスト記念塔の近くにはこの町の鉱山の歴史を今に伝える展示館があり、さまざまな石が展示されています。この分野に関心がある人はかなり見ごたえがあるでしょうが、僕のような鉱山に無知な者にとっては、少々退屈な場所でした……。
小さい町ですが、街並みは申し分なしです。それこそパリやウィーンなどとは違う、飾り気のない普段着のヨーロッパの一地方都市、いや、東欧の一地方都市といった感じで、歩いて回るだけでも退屈することなく、昔の街並みを歩いて楽しむことができます。
バンスカー=シュティアヴニツァには、旧城と新城があります。旧城はペスト記念塔からあるいて10分ほどのところにあります。城というには小ぢんまりとしていますが、当時の風習や金属細工について垣間見ることができます。残念ながら、解説はスロバキア語のみとなっています。スロバキアは中国などといっしょで、ガイドが基本でついてくることが多いのですが、ここも言葉がわからないのに、一生懸命説明してくれるガイドさんに申し訳なくて、「ウンウン」とか頷きながら説明に聞き入る僕がいました……。
新城は、市中心部から少し丘を登ったところにあります。主にトルコ軍との戦争に関する展示物が多いのですが、この日はハンガリーからの中学生(小学生かも?)の団体がいて、大賑わいでした。そのうちのひとりが、頭にコノペ(マリファナ)のバンダナを巻いていて、ちょっと(いや、かなり?)驚きました。
新城に行く途中、偶然お葬式の場に出会ったのですが、貧しい家庭の人なのか、参列者は神父さんのほか数人だけで、外には古い小型霊柩車が棺が入るのを待っていました。バンスカー=シュティアヴニツァが何となく物寂しげに感じたのは、このためかもしれません。