【おもしろ韓国語講座 #012】 하면 된다(やればできる)
2005年 12月 22日
学校や放課後のクラブでは「やればできる」は一種の励ましのことばですが、こと軍隊ということになると、やや様子が違ってきます。
韓国では成年男子に兵役義務がありますが、夢と希望に溢れた若者にとって軍隊生活は苦痛以外の何者でもなく、厳しい上下関係や規則に縛られる生活は、彼らのその後の人生観にも少なからず影響を与えることになります。
そんな辛い軍隊生活だからこそ、それを逆手に取った笑い話やエピソードも数多く生まれました。そのひとつは、こんな感じです。
肥満体は兵役免除の対象になると聞いた若者が、あれこれ努力を重ねて太ったからだを作り上げ、満を持して兵役検査に望み、見事念願叶って兵役免除となりました。努力した甲斐があったと免除理由を見てみると、そこに「偏平足のため兵役免除」とあるではないですか!偏平足はデブだろうがなかろうが、兵役の対象外となるため、この若者は結局しなくてもいい無駄な努力をしてしまった……。
肥満体や偏平足が本当に兵役免除の対象なのか、調べたことがないのでよくわかりませんが、それでも韓国の若者の軍隊をめぐる切実な願望が、痛々しいほど伝わってきます。
さて、하면 된다に戻りましょう。家庭や学校と違い、厳しい軍隊で単に하면 된다で許してもらえるわけがありません。上官は「하면 된다」と励ましながらも、「안 되면 되게 하라(アンテミョン テゲ ハラ:できなければ、できるようにしろ)」ということばを忘れません。それでも「안 되는 걸 갖고 어쩌라고!?(アンテヌン ゴル カッコ オッチョラゴ:それでもできないものはできない!)」と言いたいときがありますよね。でもご心配なく。百戦錬磨、海千山千の上官はこういって一等兵を慰めてくれます。
「피할 수 없는 고생은 차라리 즐겨라(ピハルスオムヌン コセンウン チャラリ ジュルギョラ:避けられない苦労は、いっそ楽しめ)」。