【韓国お宝いろいろ #003】 チョ・ソンミンのサイン
2006年 07月 13日
鳴り物入りで入団したチョ・ソンミン投手でしたが、外国人枠や怪我など、いろいろな不運も重なり、結局は成功を収めることなく、日本を去っていきました。その後、「ビアード・パパ」のチェーン店事業を韓国で始めましたが、こちらもうまくいかなかったようで、大きな借金を残したそうです。さらにはチェ・ジンシルへの暴行で逮捕され、ついには離婚してしまうなど、まさに人生の山を転がり落ちるような、文字どおりの「転落人生」を突き進んでいきました。
そんな彼も、去年韓国プロ野球のハンファ・イーグルスと契約を結び、3年ぶりに野球界にカムバックしました。それでも3年のブランクは大きく、ハンファでも以前のような活躍は見せられないでいるようですが、これからは心機一転、まあ一から出直してがんばってもらいたいものです。
さて、前置きが長くなりましたが、写真にあるのは、そんなチョ・ソンミン選手のサインです。ソウルの江南にあった「ビアード・パパ」でもらいました。日本人の友だちとシュークリームを買いに行ったときのことです。
店員「いらっしゃいませ」
Na Zdravie「あの、これとこれ、ひとつずつください」
店員「あのぅ、日本の方ですか?」
Na Zdravie「はい、そうですが……」
店員「やっぱりそうでしたか。少し前まで僕、日本で働いていたんですよ」
Na Zdravie「あぁ、どおりで日本語がお上手ですね!」
そんな会話をしながら、ふと顔を上げると、この店員。ふつうの人にしてはえらいデカいじゃありませんか。店のユニフォームと帽子に身を包んだその店員を見ながら、「どこかで見たことがあるなぁ」と思ったそのとき、僕は「あっ!」と声を上げました。
Na Zdravie「あっ、ひょっとして、チョ・ソンミンさんじゃないですか?」
店員「はい、そうです!」
その瞬間、僕は斜め向かいにあるセブンイレブンに走りこみ、インスタントカメラを買って戻ってきました。そして写真をいっしょに撮ってもらい、友だちの学術書の無地の部分を切り取って、サインまでもらってしまいました。握手もしましたが、やっぱり手はかなり大きかったです。
そして、店を出るとき、ついでにひとつ質問をしてみました。
Na Zdravie「奥さん、チェ・ジンシルさんは、お元気ですか?」
チョ・ソンミン「……」
僕の問いかけに、彼は苦笑いを浮かべるだけでしたが、その後のふたりの結末を考えると、当時のあの質問は、「タブー」だったのかもしれない、と、今さらながら思ってしまいました(笑)。